OKIは2月2日、同社グループで、リードスイッチの生産・販売を手がけるOKIセンサデバイス(OSDC)の全株式を米Standex Internationalに譲渡する契約を締結したと発表した。

リードスイッチは、磁界を近づけることで、ガラス封止管の中の2つのリードを接点させることでオン状態とオフ状態を制御するというもの。センサ部品としての活用を中心に、自動車や産業機器を中心に採用されている。

OSDCは本社機能と開発、生産部門の一体化などを目的に2016年4月に本社を東京立川市から山梨県甲府市に移転し、製品開発速度の向上や新分野向け製品開発などを進めていた。一方のStandexは、リードスイッチを組み込んだセンサソリューションを強みにした企業で、今回のOSDCの譲渡により、OSDCの技術力とStandexのグローバル拠点および高付加価値エンジニアリング能力が組み合わさり、リードスイッチベースのセンサソリューションを提供するグローバルトップクラスのメーカーが誕生することになるとしている。

OKIでは、成長戦略の一環として、今後の注力領域に対してリソースの強化を図るため、事業ポートフォリオについて見直しを進めてきており、今回の譲渡についても、Standexのリードスイッチ事業の将来性と技術力を高く評価したこと、ならびに従業員の雇用確保と既存納入先への供給の確実な継続とさらなる高度化が実現できると判断したことによるためと説明している。

なお、事業譲渡の完了は2017年3月31日を予定しているという。

2016年3月末に完成したOSDCの本社建物と、同社のリードスイッチを活用したオルゴール