KDDI、KDDI総合研究所、三和交通、境交通は12月20日、「東京観光タクシー」において、多言語音声翻訳システムを活用した訪日外国人向け社会実証を開始すると発表した。
「東京観光タクシー」は「東京観光タクシードライバー認定資格」を有する乗務員と共に東京の観光地をタクシーで巡るサービスで、時間単位でタクシーを貸し切ることが可能。
今回の実証の目的は、訪日外国人の交通機関の利用にあたり、タクシー内での言葉の壁を克服することにあり、タクシー内における多言語音声翻訳システムの課題を抽出し、解決案を策定することで速やかな社会実装を行い、より高度な「おもてなし」の実現を目指すとしている。2017年3月まで実施の予定。
KDDIとKDDI総合研究所は2015年11月から、鳥取県の訪日外国人向け観光タクシーで、多言語音声翻訳システムを活用した社会実証を行っている。
今回、東京の地名翻訳にも対応したほか、言語だけでなく目的地のイメージ画像や映像を再生できるよう、ユーザーインタフェースを刷新。また、GPSを活用して、現在地に適した地名の翻訳など音声翻訳システムの精度向上も計画している。
具体的には、タクシーの後部座席に設置されたタブレットならびにマイクと、運転席に設置されたマイクを通して、会話を行う。それぞれの会話は、クラウド上にある多言語翻訳プラットフォームにより、目的の言語に翻訳される。