ルネサス エレクトロニクス(ルネサス)は12月13日、電動工具などの産業機器向けリチウムイオン二次電池の電池管理用に、3~8セルに対応したIC「RAJ240090」と、3~10セルに対応したIC「RAJ240100」を中心とした電池管理IC ソリューションの販売を2017年1月より開始すると発表した。

新ソリューションは、最大50V、10セルまで対応する、ルネサス初の産業用リチウムイオン電池管理ソリューション。安全性の高い産業用の電池管理システムを容易に設計できるようにするもので、3~10セルまで対応する産業向けリチウムイオン電池管理ICとしては業界で初めてマイコンを内蔵した(同社調べ)。また、リファレンスソフトウェアやリファレンス回路図、評価ツールや開発立ち上げサポートツールなどをソリューションとして順次提供していく予定。

安全性の面では、今回新たに、消費電流25uAという超低消費電力モードをサポートしたため、電池が保管、あるいは放置されていても常時、電池監視機能を動作させることができ、安全の確保が可能となる。さらに、不具合があった際には、電池を安全に自己遮断するシステムレベルのフェールセーフ機構により、異常が発生した時でもシステムの安全を確保が確保できる。

「RAJ240090」と「RAJ240100」の量産は、2017年1月より開始し、2018年1月には合計で月産100万個を計画している。サンプル価格は製品により異なるが、例えば3~8セルに対応した「RAJ240090」は1000円/個(税別)となっている。