大日本印刷(DNP)とアットマークテクノ、NXPセミコンダクターズジャパン(NXP)は10月26日、高セキュリティなIoTデバイス向けの組み込み用パッケージを開発し、来春に販売を開始すると発表した。

同パッケージは、DNPが開発したセキュアチップであるSAM(Secure Application Module)、アットマークテクノのIoTデバイス用ソフトウェアおよびSAMやCPUをデバイスに実装するための回路図、各種設定ツール、NXP製のARMコアCPU「i.MX 7 Dualプロセッサ」などで構成されている。

IoTデバイス起動時にSAMとCPU内のデータを用い、ブートローダとOSのデジタル署名を検証し、正式なデジタル署名のないOSでは起動させないことで、改ざんを防止。また、セキュアブート機能に必要な秘密鍵などのユニークデータをSAMに格納し、SAMの内部構造や記憶しているデータなどの解析の困難さによって重要データの不正コピーを防止する。

今後は、DNPが提供する、ICカード技術をIoT向けに活用したセキュアなIoTプラットフォームにより、IoT用のデバイスとサーバー間のセキュアな通信やIoTデバイス・アプリケーションで使用できる暗号機能などで用いる暗号鍵やデジタル証明書等を定期的に遠隔更新するサービスも提供する予定だという。

3社は、同パッケージをIoT用デバイスメーカーに販売し、2020年度に10億円の売上を目指すとしている。