LINEスタンプの投稿プラットフォーム「LINE Creators Market」。クリエイターの発表の場としてにぎわい、また当初は配分金のレートが高かったことから「一攫千金のツール」としても注目されたが、参加における大きな壁として、1セット40個のイラストを用意するという規定があった。開設から約2年半、その「壁」が取り払われようとしている。

写真を使ったスタンプの例

LINEがこのたび変更した「LINE Creators Market」の規定は、「1セットに必要なイラストの削減」、「写真を用いたスタンプの投稿の解禁」、の2点だ。

「1セット40個」の壁を緩和

これまでスタンプの販売は1セットあたり40個のイラストが最低要件となっており、ここでつまずく人が多かった。今後は最低8個からスタンプセットの販売が可能となる。「静止画スタンプ」は8個、16個、24個、32個、40個から、「動くスタンプ」は8個、16個、24個から投稿者が選択する。同社はこの変更により、子供や絵が得意でない人でも、より簡単・手軽にスタンプ制作を楽しめるとしている。間口を広げ、投稿数を伸ばしたい狙いと考えられる。

写真スタンプは顔写真もOK

また、これまでは写真を使用したスタンプの販売は禁止していたが、ガイドラインを改訂し、写真を利用したスタンプを解禁した。これは審査体制の拡充によって可能になったとのこと。投稿者自身の写真だけでなく、友人・家族、動物や風景の写真を用いたスタンプを制作・販売することが可能となった。

1セットあたりの価格は従来どおり投稿者側で設定可能。1セット120円から、売上総額よりApp Store/Google Playなどの手数料(30%)を除いた50%、つまり売上総額の35%がクリエイターへの収益分配額となる。

近年は「LINEきせかえ」や「動くスタンプ」の投稿をオープンにするなど、"だれでも参加できる"領域をどんどん広げている「LINE Creators Market」。スタンプに限っても、個人クリエイターはもちろん、企業のキャラクターのものも多くリリースされており、そうした面での参入ハードルも下がりそうだ。今後のリリース傾向の変化に注目したい。