ロームは9月13日、エンジンECU(Electronic Control Unit)部をはじめとする各種車載アプリケーションに向けて、車載用信頼性の世界基準規格であるAEC-Q101に準拠した小型MOSFET「AG009DGQ3」を発表した。

従来、フラットリード製品は基板に対して、半田クラックの懸念があり、耐温度サイクル性に課題があった。今回発表した「AG009DGQ3」は、独自の端子構造により、ゲート端子面積を2倍の太さにし、接合強度を向上することで、致命リスクとなるゲート端子と実装基板間に発生する半田クラック懸念を半分以下に軽減することで、車載品質を確保した。さらに、ゲート端子の中央にメッキ処理を施すことにより、独自の形状のゲート端子を実現。これにより基板と半田の接合面が増加したため、半田付けの際の濡れ性バラツキを解消した。また、車載電装用のMOSFETは5mm×6mmサイズのパッケージが主流だったが、同製品は3.3mm×3.3mmパッケージを採用しており、実装面積を64%削減している。

「AG009DGQ3」はすでにサンプル出荷および量産をを開始しており、サンプル価格(税抜)は500円/個となっている。