アルフレックスジャパンは京セラと共同で、紫色LEDを光源に採用した居住空間向け照明器具「LIGHT CONE(ライトコーン)」を開発、9月3日より発売すると発表した。

同製品はライティングアーキテクトである豊久将三氏の監修のもと、光が直接目に入らず、天井や壁に反射した柔らかな光が心地よい空間を実現するバウンスライトとして開発されたもの。光源として採用した京セラ製の直径5mmの高出力紫色LEDは、RGBの蛍光体と組み合わせることで、太陽光に近いスペクトラムを形成でき、一般的な青色LED+黄色の蛍光体では出せない太陽光に近い色合いを実現したという。豊久氏は、「雑みの無い光が特長で、心地よさや清清しさを感じることができるような太陽光と同じ、自然な光の感覚を受けることができる工夫が施されている」と評価。実に、開発に4年もの歳月がかかったことを強調した。

京セラの紫色LEDを光源に採用したバウンスライト「LIGHT CONE」

また、京セラのファインセラミック技術や空気の対流を利用した放熱設計技術を活用することで、ハロゲン150W相当の高出力を実現しつつ、光源設計寿命10万時間を実現。1日あたり6時間点灯した場合、46年持つ計算となる。

LIGHT CONEの照明部のアップ画像。下部から上部に向けて放熱フィンで熱せられることで生じる空気の対流を用いて放熱を行い耐熱性を向上させている

製品バリエーションとしては、高さが1800mmもしくは2020mm、本体色がブラックもしくはシルバー、そして色温度が2700K、3200K、3500Kのものを用意。豊久氏によると、「夜使う照明として不自然でない色を選んだ」とのことである。また、照明の制御に用いるリモコンは、ボタンを押すことで発電するエナジーハーベスト技術を採用することで、電池レスを実現。寿命による電池交換といった手間を省くことを可能とした。

エナジーハーベスト技術を採用したリモコン。ボタンを押すたびに発電される仕組みであるため、電池を搭載していない

製造は京セラが担当するが、家庭用照明への参入は同社としても初めての試みであり、今後のニーズを見極めて事業を行っていくとしているが、LED事業全体としては2019年3月期で60億円の売上高を目指すとしている。

なお、アルフレックスジャパンは東京・恵比寿にあるショールーム「アルフレックス東京」を「A New Lifestyle Experience 暮らしを体感する空間へ」をテーマに9月3日にリニューアルオープンさせる予定で、LIGHT CONEの光も実際の住空間に近いスケール感とリアリティを持って感じることができるようになっている。

9月3日にリニューアルオープンする「アルフレックス東京」。実際の住空間に近いスケール感でLIGHT CONEの雰囲気を確認することができる