米Googleは8月19日(現地時間)、Windows/Mac/Linux向けのChromeアプリの提供を終了させる計画を明らかにした。段階的に縮小しながら、約1年半後にサポートを完全終了させる。Chrome OSでのサポートは継続する。

ChromeアプリはHTML5、CSS、JavaScriptで構築されたWeb技術ベースのアプリで、WebブラウザChromeやChrome OSで使用できる。パッケージ型アプリとホスト型アプリの2種類があるが、Chrome OS以外のプラットフォームではどちらも終了になる。パッケージ型は、ブラウザの外側で独立したアプリのようにふるまい、またオフライン機能に優れる。Web技術ベースのアプリの短所を埋めるようなアプリになっているが、GoogleによるとWindows/Mac/Linuxでパッケージ型アプリをアクティブに使用しているユーザーは約1%にとどまる。一方、ホスト型アプリについては、その大部分がWebアプリとして動作するようになっており、Webアプリが十分な代替になる。

今後のスケジュールは、年内に新規のChromeアプリの提供がChrome OSのみに絞り込まれる。既存のChromeアプリについては、この段階では全てのプラットフォームでアクセスでき、またアップデートの提供も行われる。2017年下半期にWindows、Mac、LinuxのChromeウエブストアからChromeアプリが除かれる (機能拡張とテーマの提供は継続)。2018年の初めにWindows、Mac、LinuxでChromeアプリのサポートが終了、Chromeアプリをロードできなくなる。

Googleは大きく複雑になってきたChromeの簡素化に乗り出しており、Chromeアプリのサポート終了は、その一環である。今年7月にはChrome OSを除くプラットフォームでChromeアプリランチャーの提供を終了させた。Chromeアプリを使用できるのがChrome OSのみになると、開発者のChromeアプリ離れが起きかねないが、Chrome OSは春からAndroidアプリをサポートし始めている。開発者はよりシンプルにAndroidアプリとWebアプリに集中して多くのユーザーをターゲットにできる。