山形大学は7月28日、次世代ロボットや産業用機械などの用途に適した電池開発を行う大学発ベンチャー「飯豊電池研究所」を設立したと発表した。
山形大学 蓄電デバイス部門長 吉武秀哉教授らはこれまでに、電気自動車のリバースエンジニアリングにより最先端の電池技術開発と市場動向を把握したうえで、リチウムイオン電池の材料開発から組み立て、性能評価、安全性試験までの一気通貫型の開発を進めてきた。具体的な商品化までを想定した規模での開発を進めており、大手メーカーを中心に45社を超える企業と共同研究を行っている。
今回設立された飯豊電池研究所においては、同大学と役割分担をしながら、大学が保有する基盤的研究開発技術や電気自動車のリバースエンジニアリングによる解析とそれをベースとした電池開発技術支援により、使用するデバイスの特性に合わせた電池の設計・開発を行うことで、駆動時間の長時間化、軽量化、長寿命化を目指していく。
代表者には山形銀行 山形成長戦略室の長谷川貴一氏を招聘。蓄電関連産業の集積地形成を目指す「飯豊電池バレー構想」の実現に向け取り組みを加速させていきたいとしている。