本稿では、弊誌にて掲載しきれなかった国内の大学・研究機関の研究成果に関するニュースリリースをご紹介する。今回は、7月11日~7月15日付けのリリースからお届けしたい。 宇宙・物理系 核融合研、プラズマの揺らぎの成長と回転をシミュレーション Kavli IPMU、初代星を発見する鍵を明らかに 産総研、セシウム原子の共鳴を利用した新たな電磁波計測技術 理研と東大、酸化物界面を用いたスキルミオン制御 OIST、新たなスピン液体を突き止める 物質・材料・化学系 理研、細胞を活性化できるチタン 理研、光合成における酸素発生触媒の反応直前の分子構造を明らかに 北大、正20面体準結晶の原子的構造の決定とフェイゾン乱れとの関係を解明 北大、柔らかい結晶相を利用した分極自在な有機強誘電体開発に成功 東北大、導電性・耐食性に優れた大表面積スポンジ状グラフェンを開発 東大、化学の力で見たい細胞だけを光らせる技術 埼玉大、高い立体特異性をもつ極性ポリオレフィンの合成に成功 バイオ・生命科学系 NTTと東北大、複数の研究機関が持つゲノムデータを相互に開示せず分析する解析手法 阪大、コレステロールなどの脂質吸収メカニズムに関わるタンパク質TTC39Bの機能解明 阪大、DNA合成の誤りを修復するメカニズムを解明 岡大、イネ種子への銅輸送体タンパク質を発見 北大、植物器官の均一な形状が相反する不均一な細胞成長によってもたらされる仕組み 東大、脊椎動物胚の外胚葉細胞群にかかる張力を非侵襲的に実測することに成功 筑波大、小脳の神経細胞の分化と機能に関与する新規メカニズム 医療系 新潟大、歯周病による骨破壊を抑制する新たなメカニズムを解明 佐賀大、MEK阻害剤が移植における免疫異常を解決することを発見 千葉大と熊本大、原発性骨髄線維症の発症メカニズムを解明 名大、糖尿病治療薬の高血圧病態に対する影響を解明 京大CiRA、アストロサイトの神経病理モデルの作製に成功 千葉県がんセンターら、小児ミトコンドリア病の新規病因遺伝子を発見 広島大など、原発性免疫不全症の新しい原因遺伝子を同定 TMDU、DNAメチル化制御による筋肉の再生メカニズムを解明 その他 産総研、富士山の地質図を全面改定 極地研、渡り鳥の移動距離は体重と飛行様式で決まる 名大、助骨の強さが絶滅した水生哺乳類の生態を解き明かす指標に 名大、甲殻類のハサミの力強さや脱臼しにくさを反映する指標を形から読み取る 名古屋大学は、甲殻類のハサミの機能と「はさむ効率」および「ハサミの外れやすさ」の指標の関係を明らかにした