米Evernoteは6月28日(現地時間)、サービスプランの改定を発表した。有料プランの「Evernote プラス」と「Evernote プレミアム」を値上げし、無料で使える「Evernote ベーシック」に端末数2台までという新たな制限を設けた。

ノートアプリを提供するEvernoteは、フリーミアムモデルを採用しながらも、信頼と利用体験を重んじてサービスに広告を表示せず、またユーザーデータをサードパーティに販売していない。今回の変更について同社は、そうしたサービスモデルを維持しながら、コアサービスを継続的に改良し、新機能を実装し続けていくための価格調整と説明している。有料プランの新価格は以下の通りだ。

  • Evernote プラス(月間アップロード容量:1GB):月額360円または年額3,100円
  • Evernote プレミアム(月間アップロード容量:10GB):月額600円または年額5,200円

米国の新価格は、プラスが月額3.99ドルまたは年額34.99ドル、プレミアムが月額7.99ドルまたは年額69.99ドルとなっている。為替レートに照らし合わせると日本の料金は割安になる。Evernoteはこれまでも為替に左右されない価格設定を行ってきており、国ごとに最適な価格で提供する姿勢に変わりはないようだ。

既存のEvernote プレミアムとEvernote プラスのユーザーに新価格が適用されるのは2016年8月15日以降の更新からになる。新規申し込みについては、すでに新料金に移行している。

Evernote ベーシックは、同期できる端末数が2台までになった。2台のパソコン、1台のスマートフォンと1台のタブレットというように2台の組み合わせは自由。さらに2台に加えてWeb版のEvernoteも利用できる。またApple Watch用のEvernote、Evernote for Windows Touch、Web ClipperのようなEvernote APIを用いたEvernote製品またはサードパーティのアプリも台数制限から除外される。

すでに3台以上の端末でベーシックサービスを利用しているユーザーに対して、Evernoteは移行期間を用意する。詳細については、近日中にメールで知らせるという。

ベーシックのアップロード容量はひと月60MBと変わらない。これまで有料プランの機能だったモバイル端末のパスコードロック機能がベーシックに追加された。