6月23日(現地時間)、Red Hatは自社が開発を行っているCygwinの次期ライブラリ(Cygwin1.dllランタイムライブラリ)となるバージョン2.5.2を、GNU LGPLバージョン3下でリリースすると公式ブログで発表した。CygwinはWindows上で動作するUNIX風実行環境として、古くからフリーソフトウェアとしてリリースされてきた。

Windows 10上で動作するCygwin

以前からCygwinライブラリはGNU GPL下でリリースしてきたが、LGPLはOSS(オープンソースソフトウェア)を利用してコードを書いても、独自開発部分の公開は強制されることはない。そのため、CygwinライブラリがLGPL化することで、各企業が自社製品の開発にCygwinを利用する商業的機会につながる。

CygwinはLinuxとほぼ同等の環境を構築可能で、GNU C++に代表される開発環境やXサーバーも使用可能。だが、Cygwinからフォークして誕生し、開発環境に特化したMinGWや、2016年7月リリース予定のWindows 10 Anniversary UpdateではLinuxディストリビューションのUbuntuを内包し、開発者向けの機能して提供する。

阿久津良和(Cactus)