熊本空港を運営する熊本空港ビルディングは、14日21時26分頃に発生した「平成28年熊本地震」(最大震度7)に続く16日未明の地震の影響で熊本空港を閉鎖していたが、19日から到着便のみだった運航を同日15時からは出発便も再開した。
地震により、熊本空港のターミナルビル内の天井が崩落したほか、ガラスが割れたり床にひび割れがあったりしていたため、16日よりターミナルビルは閉鎖されていた。19日からは到着便のみで再開し、到着後は通常とは異なる経路・出口の利用で対応。同日15時以降は出発便も再開しているが、ビル全体はまだ復旧されていないため、安全が確認された箇所のみ運用となる。
利用できる箇所や搭乗口が限られるため、ビル内は通常よりも混雑する見通し。また、安全面の事情により、ビル内のレストランやカードラウンジ等が休業となる施設もあり、トイレに関しても利用できる場所が限られる。なお、水は出るものの水質の問題からトイレ洗浄のみの利用としており、飲用や手洗いには使用しないように呼びかけている。
熊本空港の国内線には通常、JALやANA、ソラシドエア、フジドリームエアラインズ、天草エアライン、ジェットスタージャパンが運航している。19日の熊本発便に関して、ANAは熊本発/東京羽田を3便と熊本発/伊丹着便を1便、ソラシドエアは熊本発/東京羽田を1便、フジドリームエアラインズは熊本発/名古屋着便を1便運航する。
熊本空港は現在、24日7時30分まで24時間航空保安業務提供中で、救援業務などに従事する航空機を中心に利用されている。災害派遣医療チーム(DMAT)、支援物資等を搭載した自衛隊機C-1やC-130が離着陸し、ドクターヘリはじめ救難業務に従事する航空機を支援、また、17日には支援物資を搭載したJAL臨時便が到着した。
管制官は管制塔から気象事務室へ避難し、小型の無線機により航空機に必要な情報を提供。進入路指示灯が一部不点だったが、現在は全て復旧している。なお、滑走路に関する運用に関しては、震災後も支障はないとしている。加えて、大分空港も19日7時30分まで、航空保安業務の提供時間を24時間化している。