カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が3月10日に発表した「卒業に関するアンケート調査」の結果によると、卒業旅行に行った経験者は若い世代ほど多く、また卒業祝いにもらった物で最も多かったのは、40代以下では現金、50代以上では腕時計と、世代による違いが大きく現れている。

同調査は同社が、Tカードを利用している18歳から69歳までの全国のTカード会員の男女1,500人を対象に、同社が提供するネット・リサーチ・サービスである「Tアンケート」を通じて2月19日から24日にかけて実施したもの。

卒業旅行へ行ったことがあるかを尋ねると、卒業旅行へ行った割合が最も高かったのは18歳以上29歳以下の55.3%であり、30歳以上49歳以下が44.3%で続き、最も割合が低かったのは50~69歳の28.7%だった。年齢が下がるにつれ、卒業旅行の経験者が増えている。

卒業旅行経験の世代比較

卒業旅行へ行った回答者に旅行先を尋ねたところ、1位は沖縄であり、以下、東京ディズニーリゾート、フランス、ハワイ、京都の順だった。

卒業祝いに何をもらったかを複数回答で尋ねると、50歳以上69歳以下で最も多かったのは腕時計だったのに対して、18歳以上29歳以下及び30歳以上49歳以下では現金が最多となり、昨今の卒業祝いは、物から金へシフトしている結果になった。

卒業祝いにもらった贈り物(複数回答)

年代別の上位を比較すると、18歳以上29歳以下は現金、図書券、腕時計の順であり、30歳以上49歳以下は現金、図書券、腕時計の順、50歳以上69歳以下は腕時計、現金、図書券だった。卒業祝いには、世代により順位は若干変わるが現金・図書券・腕時計がよく贈られている。なお、18歳以上29歳以下ではスマホ・携帯電話やパソコンも選ばれている。

自身にとっての「卒業ソング」を尋ねたところ、18歳以上29歳以下では、1991年に中学校教員が作曲した合唱曲である「旅立ちの日に」が1位となった。30歳以上49歳以下では、1979年から2011年まで続いたTBSのドラマ「3年B組金八先生」の主題歌である海援隊の「贈る言葉」が1位となり、50歳以上69歳以下では1975年発表の荒井由実(松任谷由実)の「卒業写真」が1位だった。その他の順位を見ても、卒業ソングは年代ごとに大きく異なっている。

「卒業ソング」の世代比較

小学校の卒業式で何を着たかを問うと、男女・年代を問わず学校の制服が最多だった。 これを除いて集計したところ、18歳以上29歳以下の女性で最も多かった回答が「ブレザーとチェックのスカート(AKB48風)」となり、近年の制服アイドル・グループの人気が影響をしているのではないかと同社は見ている。なお、30歳以上49歳以下と50歳以上69歳以下の女性ではいずれも、オーソドックスな黒や紺のワンピースが最多だった。 一方、男性で最も多かった回答は、18歳以上29歳以下はブレザーと長いズボン、30歳以上49歳以下と50歳以上69歳以下はVネックセーターとズボンとなり、女子のブレザー人気に合わせてか、男子もブレザーを着る傾向が高まっていると同社は分析する。

小学校の卒業式での服装・男性

小学校の卒業式での服装・女性