ARMは2月23日(英国時間)、消費電力に制約のある次世代の32ビット組み込みアプリケーションにARMv8-Aアーキテクチャの利点を提供する新たなプロセッサ「ARM Cortex-A32」を発表した。
同プロセッサは1コアから4コアまで構成を柔軟に変えることができ、既存プロセッサであるCortex-A7比で25%の効率向上を実現しつつ、より低消費電力での動作を実現。28nmプロセスを用いた場合のシリコン面積は0.25mm2未満で、100MHz時の総消費電力は4mW以下だという。
また、セキュリティ技術であるTrustZoneも搭載しているほか、認証と保護を効率的に処理する暗号化命令を備えているため、TrustZone CryptoCell-700シリーズ製品と併用することで、暗号化ハードウェアアクセスセラレーションの強化と高度なRoT(Root of Trust)の実現が可能となる。
なお、すでにCortex-A32はTSMCの28nmプロセスおよび40nmプロセスに対応するARM ArtisanフィジカルIPを利用して実装することが可能となっているほか、同社ではCortex-A32のサポートとしてソフトウェアおよびハードウェアに関するトレーニングの提供なども開始している。