ルネサス、Renesas Synergyプラットフォーム向け低消費電力マイコンを発表

小林行雄  [2016/02/23]

ルネサス エレクトロニクスは2月23日、IoT関連機器の設計開発期間の短縮や開発コストの低減などを可能とする「Renesas Synergyプラットフォーム」向けマイコンおよび、それに対応したソフトウェアパッケージ(SSP)や統合開発環境「e2studio」のプレビュー版を発表した。

新マイコンはセンサ関連機器向けに最適化された「S124グループ」で、ARM Cortex-M0+コアを採用しつつ、既存のCortex-M4マイコン「S7G2グループ」および「S3A7グループ」とのスケーラビリティならびにコンパリビリティを実現しており、ユーザは用途に応じて開発したソフトウェアを再利用することが可能だ。また、アナログ周辺機能として、14ビットA/Dコンバータ、12ビットD/Aコンバータ、低電力コンパレータなどを搭載しているほか、ユーザインタフェースとして、30チャネル以上のタッチキーをサポート。USB2.0-FSやCANといったインタフェースに加え、NIST(National Institute of Standards and Technology)に対応したTRNG(True Random Number Generator)やAES-256暗号といったセキュリティ機能も内蔵している。

またS124グループ対応SSPはバージョン1.1.0(SSP v1.1.0)となり、Express LogicのThreadX RTOSとUSBXのコミュニケーションスタックの最適化を行うことで、S124マイコンのような小さなメモリサイズでも効率的に動作することを可能とした。また、コネクテッドデバイス向けのIPv6ネットワークおよびサービスや、BSD対応ソケットレイヤのサポート、SSIオーディオやCANコミュニケーションのサポート、新たなアプリケーションフレームワークの追加などの拡張も施されているという。

さらに最新版「e2studio」となるバージョン5.0(e2studio v5.0)は、最新版のEclipse v4.5をベースに構築されているほか、ワークフローを単純化するためにプロジェクトの内部構成をグラフィカルにスタック構造で表示する機能や、瞬時にすべてのメモリ使用状況を完全に可視化する機能といったプロジェクトのための自動ガイダンスの強化がなされており、より簡単に開発を始めることができるようになった。

S124マイコンは2016年4月より量産出荷を予定しているほか、SSP v1.1.0およびe2studio v5.0プレビュー版は2016年2月末より、Renesas Synergyギャラリーにて提供を開始予定。オフィシャル版ならびに開発・評価キットも2016年4月より提供が開始される予定のほか、パートナー各社が開発した新たな動作検証済みのアドオン・ソフトウェアも同年春よりRenesas Synergyギャラリーにて提供される予定。このほか、ユーザ機器のライフサイクル全体を通して堅牢で高度なセキュリティ機能を実現・維持するデバイス・ライフサイクル・マネジメント(DLM)ソリューションの提供をベータプログラムとして2016年4月より一部ユーザに限定的に評価版の提供を開始する予定としており、正式なソリューション提供も2017年第1四半期からRenesas Synergyマイコンの「S5シリーズ」に適用する形でスタートし、その後、順次ほかのシリーズへと展開をしていきたいとしている。

「S124グループ」が属するRenesas SynergyマイコンS1シリーズの機能概要

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