Mozillaは11月3日(現地時間)、Webブラウザ「Firefox」のバージョン42.0の正式版をリリースした。プライベートブラウジング機能にトラッキング保護が実装されたほか、接続しているサイトの安全性確認とプライバシー管理を一カ所で行えるコントロールセンターが加わった。

プライベートブラウジング・モードでは、ウインドウを閉じると共にブラウジング時の履歴やCookieなどが破棄されるが、プライベートブラウジングであっても、ユーザーが訪れているサイトがブラウジング行動をサードパーティと共有し、記録として残る可能性がある。トラッキング保護付きのプライベートブラウジングは、広告、分析トラッカー、ソーシャル共有ボタンといったユーザーのブラウジング行動を記録する可能性があるコンテンツをアクティブにブロックし、ネット上の追跡を遮断する。

プライベートブラウジングは、ユーザーのオンライン行動を追跡するコンテンツをブロック、さらにウインドウズを閉じた時に、表示履歴、検索履歴、Cookie、一時ファイルを破棄する。

コントロールセンターには、アドレスバーの左横に表示されるアイコンからアクセスする。Firefoxでは、これまでもアドレスバー横のアイコンから接続しているサイトの安全性を確認できたが、より分かりやすく情報が表示されるようになり、またプライベートブラウジング・モードではセッション単位でトラッキング保護の有効/無効を切り替えられる。たとえば、トラッカーがWebページのレイアウトに影響し、Webページが正しく表示されない場合など、一時的にトラッキング保護を無効にしてページ表示を優先させられる。

ビデオや音楽のストリーミングなど、オーディオを再生しているタブにスピーカーのアイコンが表示されるようになった。アイコンをクリックすることでミュートをオン/オフできる。WebRTCがIPv6に対応、またICE候補の生成とWebサイトからのIP取得に関する設定を行える。パスワードマネージャーも改良され、コンテキストメニューからパスワードを入力できるようになった。ユーザー名/パスワードを保存するタイミングの検出方式も見直されている。Wndows版はInternet ExplorerおよびChromeからのパスワードのインポートをサポートする。

Mozillaはまた、3日にリリースした「Firefox Developer Edition」のバージョン44.0a2にアニメーションのビジュアルツールを実装した。インスペクタから直接、CSSアニメーションのキーフレームルールを確認・編集できる。