プライム・ストラテジーは10月30日、WordPressの実行時間3ミリ秒台、秒間1000リクエストをページキャッシュ非使用で実現するWordPress実行環境「KUSANAGI(くさなぎ)」のAmazon Web Services(AWS)対応版「KUSANAGI for AWS」を無償提供すると発表した。
KUSANAGIはこれまで、パブリッククラウド「Microsoft Azure」「SoftLayer」「さくらのクラウド」「ConoHa」「Z.com」で提供されていたが、今回、これらにAWSが加わった。KUSANAGIのサポートサービスを利用したい場合は、「KUSANAGIフルマネージドサービス」で対応する。
代表取締役の中村けん牛氏によると、KUSANAGIはページキャッシュを使わない状況で、同等のスペックのWordPress実行環境と比べて、15倍のパフォーマンスを発揮するという。KUSANAGIは2つのページキャッシュを備えており、それらを使うと6万リクエストを処理できるそうだ。
世界190カ国で利用されているAWS版の提供に伴い、「KUSANAGI for AWS」は国際化対応版として「AWS Marketplace」の「Amazon Machine Image (AMI)」として提供する。
「KUSANAGI」国際対応可版の動作環境は、「WordPress 4.3(KUSANAGI専用プラグイン同梱)」「CentOS 7」「Nginx 1.8」「HHVM 3.9」「MariaDB Galera Server 10.0」「Apache 2.4」「PHP 5.6」「php-fpm 5.6」となっている。専用プラグインとしては、「ページキャッシュ」「パフォーマンス表示」「デバイス切り替え」「翻訳アクセラレーター」が提供される。
あわせて、同社はグローバルでフルマネージド・サービスを提供するため、米国ニューヨークに現地法人プライム・ストラテジー・ニューヨークを設立し、同日より営業を開始する。これにより、シンガポール法人、インドネシア法人、日本法人を含め、英語・日本語でグローバルなサポートを提供することが可能になる。
アマゾン データ サービス ジャパンからは、同社パートナー・アライアンス本部長の今野芳弘氏より、「アマゾン データ サービス ジャパンは『KUSANAGI for AWS』の提供開始を歓迎します。現在、WordPressは世界中で活用されており、AWSでの利用も急速に伸びてきております。そのような現状において、既に日本で多くの実績がある世界最高速クラスのWordPress実行環境『KUSANAGI』の国際化対応とニューヨーク/シンガポール/インドネシア法人でのサポートを プライム・ストラテジー様が提供することで、『KUSANAGI for AWS』の利用が飛躍的に伸びることを期待しております。」というエンドースメントが寄せられている。