キーサイト・テクノロジーは10月29日、50GHzまでの周波数帯域に対応するPXIe型ベクトルシグナルアナライザ「M9393A」を発表した。

同製品について同社では、Kaバンドを超える周波数帯域をカバーし、商用/軍事衛星通信用のモデム、トランスポンダ、サブコンポーネントの製造およびデザイン検証時に、自社の保有するミリ波(mmWave)測定テクノロジーをPXIモジュールとして提供するもの、としており、3.6~50GHzの連続周波数掃引(オプションFRX)と800MHzのIF帯域幅への直接アクセス可能なオプション(オプションWB1)を追加することで、Kaバンドデザインの性能を検証することが可能だと説明している。

また、40GHzで-155dBm/Hzの表示平均雑音レベル(DANL)を有しており、モジュール型の利点を生かし、シャーシ1台でデュアルチャネル構成が可能。より多くの時間同期ができるマルチチャネル無線周波数測定を省スペースで実現することができる。

さらに、周波数、解析帯域幅、チャネル数、メモリなどをアップグレードできるため、テストニーズが変化しても、柔軟に対応することも可能だ。

なお、即日すでに販売を開始しており、価格はM9393A が約930万円(参考価格、税別)から、PXI-h切換可能入力プログラマブル・アッテネータ・モジュール「M9169E」が約150万円(同)から、となっている。

PXIe型ベクトルシグナルアナライザ「M9393A」の外観(左)と、オプションFRXを組み合わせてシャーシに搭載した様子(右)