インスタグラムは9月9日、広告メニューの世界展開を発表した。日本ではすでに広告の一部運用が始まっている。
インスタグラムは、2015年5月より国内で広告を導入。当初は一部の大手企業などを中心として展開してきたが、今後は中小企業などの企業規模を問わず広告出稿を受け付ける。国内だけでなく、同日より30以上の国での提供を開始し、9月30日までには全世界での展開するとしている。
今回のキャンペーンでは、親会社のFacebookが培ったノウハウを活かし、ファッション・スポーツ・車・食などの趣味嗜好によって、利用者にリーチできるようになる。また、インスタグラムから直接興味のあることについてより詳しく知ったり、商品を購入したりできる新しい広告形式で、さまざまなビジネス目的を達成できるようになった。
今夏より実施した実証テストでは、一定の成果を得られ、特にEコマースや旅行、エンターテインメント、小売りなどの業界からの需要は顕著になったという。例えば「ギルト・グループ」では、新規の顧客獲得のためにインスタグラムの広告キャンペーンを実施し、アプリのインストール率を85%上昇させることに成功した。また、デザイナーズ家具を販売するオンラインショップ「Made.com」は、通常のベンチマークを10%超すオーダー金額を記録した。
ゲーム開発会社の「Kabam」は、ゲームのプレイタイムがより長く、より多く課金する新規ユーザーの獲得に成功した。アウトドアブランドの「ザ・ノース・フェイス(The North Face)」は、スピーカーシリーズの認知向上に大きく貢献した。
国内のキャンペーン実施に合わせ、日本で未導入となっていた広告形式を含め、さまざまな機能を追加する。
「ダイレクトレスポンス型広告」は、商品やサービスのことをより詳しく知ったり、Webサイトからの登録や商品の購入、アプリのダウンロードなど直接的な行動を促せるようになる。
「カルーセル広告」は、複数の写真広告をスライドショー式で展開し、スワイプしていくと2枚目以降の写真にリンクボタンが付く。これにより、ブランドのサイトへと誘導でき、ブランドの多角的な魅力やストーリーを伝えることができるようになるとしている。