SCREENホールティングスは7月7日、エンジンをはじめとする自動車の主要な基幹部に使われる鍛造部品向けの外観検査装置「IM-3100」を開発、9月より販売すると発表した。

エンジンやブレーキなど安全に関わる重要な部位に使用される強度・耐久性の高い鍛造部品の検査は従来、目視による全数検査が中心として行われてきたが、安全性や信頼性の向上を目指して、より確実な品質管理体制と歩留まり向上を両立できるオートメーション化の実現が求められていた。

同製品は、同社が半導体やプリント基板関連の検査装置向けに培ってきた外観検査技術ならびに、独自の画像処理技術を組み合わせることで実現したもの。独自開発の光学系カメラシステム「Multi-Angle Multi-Shot」と高精度な比較検査アルゴリズムを採用しており、複数の条件で撮影した画像を用いることで虚報を抑え、選別すべき欠陥のみの検出を可能にしたとするほか、検査結果を解析し、前工程にフィードバックすることで欠陥の原因を特定することも可能だという。

なお、同製品の国内希望販売価格は5000万円(税別)。同社ではこれを機に、車載用鍛造部品の外観検査装置のデファクトスタンダードを目指すとするほか、今後も検査分野に向けた製品ラインアップの拡充を図っていく計画としている。

鍛造部品向けの外観検査装置「IM-3100」