クローン病発症に関わる遺伝子が炎症原因となる細胞の生死を決定する-TMDU

 

東京医科歯科大学(TMDU)は7月1日、原因不明の炎症を小腸・大腸を中心に引き起こす難病「クローン病」の罹患に関与する感受性遺伝子の1つ「TNFAIP3」が、オートファジー(細胞自己消化)を調節し、免疫応答活性化と炎症亢進に寄与するヘルパーT細胞の生存を制御することをつきとめたと発表した。

同成果は、同大 大学院医歯学総合研究科消化器病態学分野の大島茂 助教、同・渡辺守 教授らの研究グループと、米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校との共同研究によるもの。詳細は、国際科学誌「Autophagy」の2015年7月号に掲載された。

近年の研究からクローン病の感受性遺伝子が多数報告されるようになり、オートファジー関連分子もその中に含まれていたものの、クローン病の病態におけるオートファジーの関与の詳細についてはよくわかっていなかった。

これまでの研究から、TNFAIP3はオートファジーを抑制することが報告されていたことから、研究グループでは今回、より生理的な検討に向け、T細胞特異的TNFAIP3欠損マウスおよび誘導性TNFAIP3欠損マウスを樹立し、詳細な調査を実施。その結果、免疫沈降解析にてTNFAIP3が細胞内シグナル伝達に関与するタンパク質キナーゼの1種である「mTOR」のタンパク質修飾(ユビキチン化)を制御することを発見した。

また、mTOR抑制剤を用いることでTNFAIP3欠損による細胞減少が回復すること、ならびにmTOR抑制剤の細胞生存における作用がオートファジー欠損にて打ち消されることを確認。この結果、従来、予想されていた機能とは異なり、クローン病感受性遺伝子TNFAIP3はmTORユビキチン化を介してオートファジー誘導をコントロールし、リンパ球の生死を決めていることを突き止めたとする。

なお、今回の成果について研究グループでは、クローン病に対する新たな診断・治療法開発への展開が期待できるものと考えられるとコメントしている。

今回の研究より判明したリンパ球の生死を決定する新たな仕組みのイメージ

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