米Intelが4月14日(現地時間)に発表した2015年第1四半期 (2015年1月-3月)決算は、デスクトップPCの需要が予測を下回ったものの、データセンター向けや、Internet of Things (IoT)、メモリ事業が増収となり、全体を補った。

3月期の売上高は128億ドルで前年同期比横ばいだった。純利益は20億ドル(1株あたり0.41ドル)で3%増。粗利益率は60.5%で、前期から4.9ポイント低下した。

事業グループ別では、クライアントコンピューティンググループが売上高74億ドルで前年同期比8%減。今回の決算報告からPCクライアント事業とモバイル&コミュニケーションズ事業が統合され、クライアントコンピューティング事業になった。

  • デスクトッププラットフォーム: 出荷数(16%減)、平均販売価格(2%増)
  • ノートブックプラットフォーム: 出荷数(3%増)、平均販売価格(3%減)
  • タブレット: 出荷数(45%増)

IDCとGartnerが4月9日(米国時間)に発表した3月期のPC市場に関する調査結果(速報値)によると、PC出荷台数はIDCの数値が6848万台で前年同期比6.7%減、Gartnerは7170万台で5.2%減だった。昨年Windows XPのサポート終了に伴う買い替え特需が起きたのに対する反動減があらわれており、2015年の世界のPC出荷台数は前年実績を下回り、その後ゆっくりと回復すると予想している。Intelによると、今年の3月期は特に中小企業の買い替え需要が期待を下回り、欧州経済低迷の影響も受けた。

サーバ向けプロセッサを扱うデータセンターグループは、売上高37億ドルで前年同期比19%増と大幅な伸びを達成。プラットフォーム出荷数が15%増、平均販売価格が5%増と好調だった。

Internet of Thingsグループは売上高5億3300万ドルで、前年同期比11%増。ソフトウエア&サービスは5億5400万ドルで3%減だった。

2015年第2四半期(2015年4月-6月)については、売上高132億ドル(±5億ドル)、粗利益率を62%(±2%)と予測している。2015年のPC市場は企業向けの成長が縮小するものの、Windows 10の登場で個人・家庭向けの買い換えが進むと予想する。ただし、4-6月期に関しては慎重な見通しを示しており、Intelの売上高の予測がアナリストの予測を下回った。