ヤマハは、2014年10月31日付けで公表していた「半導体生産子会社の譲渡に関する基本合意締結について」に基づき、半導体生産子会社であるヤマハ鹿児島セミコンダクタの半導体製造事業をフェニテックセミコンダクターに譲渡することを決定したと発表した。

ヤマハ鹿児島セミコンダクタは、1987年の設立以来、ヤマハの半導体事業の国内生産拠点としての役割を担ってきた。また、2012年からは主力商品の1つである地磁気センサの専用工場へと転換し、スマートフォンなどの拡大する需要に対応してきた。

こうした中、ヤマハは半導体事業をファブレス化し、より機動性のある事業体として推進していくことを決定し、2014年10月には、ヤマハ鹿児島セミコンダクタの生産設備と人材を活用し生産ラインの拡張を目指すフェニテックセミコンダクターとの間で、譲渡に関する基本合意を締結していた。今回、その基本合意に基づき、ヤマハ鹿児島セミコンダクタの半導体製造事業の譲渡契約が締結されたこととなる。

今回の譲渡により見込まれる18億円の構造改革費用は特別損失として、2015年2月4日に公表した2015年3月期通期連結業績予想に織り込み済み。

なお、ヤマハ鹿児島セミコンダクタの従業員は、原則として全員がフェニテックセミコンダクターに再雇用される。譲渡日は2015年10月1日を予定。

ヤマハ鹿児島セミコンダクタで生産していたセンサ商品については、台湾を中心にすでに取引のある生産委託先との関係を強化し、ウェハ工程から組立、検査までを効率的に行っているという。