日本や世界の温泉で暮らす猫や犬たちを紹介するプロジェクト「ねこ温泉 いぬ温泉」が話題となっている。昨年にはFacebookを立ち上げ、福島の被災動物保護団体に寄付することを目的に「缶バッジプロジェクト」も開始した。
「ねこ温泉 いぬ温泉」は、東日本大震災をきっかけに、少しでも不幸な犬や猫たちが減るように、また、温泉地の活性化にも繋がるようにと始めた活動だという。温泉宿や温泉地で暮らす猫や犬に会いに行って欲しいという思いから、公式サイトでは写真を掲載し、毎月1回、彼らにまつわるストーリーもアップしている。
活動はサイトの運営や、雑誌・ネットでの「温泉地のねこやいぬ」についての企画執筆、動物たちの保護活動など多岐にわたる。これまで双葉社の「温泉批評」の執筆、テレビ東京の「厳選いい宿ナビ」などの企画に携わってきた。
「缶バッジプロジェクト」は、共栄大学発のベンチャー会社「有限会社かいしゃごっこ」の協力のもと、開始した。温泉地で暮らす犬猫たちの顔写真を使った缶バッジを製作・販売し、1個につき10円を福島県いわき市で犬猫の保護活動を行っているLYSTAさんに寄付している。今年からは、NHKテレビなどで活躍するヒロヒロスタジオさんデザインのオリジナル缶バッジの製作も開始した。
代表の西村りえさんは「温泉地の様子や人の優しさなど、今まで見えなかった別の視点からの温泉地の様子もわかってきます。温泉地は、人を癒やす場ですが、ねこやいぬたちにとっても幸せな場であって欲しいと思い、少しずつ活動を続けています」とコメント。西村さんとともに活動に取り組むフリーライターの滝野沢優子さんは福島県在住で、今も原発避難区域に入り、給餌活動を続けている。
2014年からはFacebookも開設。温泉地の犬や猫の写真の応募も受け付けている。また、年に1・2度は「ねこいぬ温泉会」を開くなど、情報発信だけではなく、交流の機会も設けている。
2015年秋には鹿児島県霧島温泉で写真展を開催する予定だという。「どんな写真展にしたらいいのか、これから知恵を出して準備を進めていきたいと思っています。なるべく多くの方々の写真を展示していきたいと考えていますので、温泉地で暮らしているねこやいぬたちの写真をご応募ください」と、西村さんと滝野沢さんは呼びかけている。