ニールセンは24日、スマートフォン視聴率情報「Nielsen Mobile NetView」およびPC版インターネット視聴率情報「Nielsen NetView」のデータをもとに、デバイス別「ビデオ/映画」カテゴリの利用動向を発表した。それによると、「YouTube」のスマートフォンからの利用者は3,000万人を超えているという。

同社が独自に分類する「ビデオ/映画」カテゴリ全体での1年間の利用者数は、2015年1月時点で3,700万人超となっている。スマートフォンのインターネット利用者のうち、約8割が利用しているという。それに対し、PCからの利用者数は緩やかながら減少傾向となった。

「ビデオ/映画」カテゴリ全体の利用者数推移

「ビデオ/映画」カテゴリのなかで、PC、スマートフォンともに2015年1月の利用者数ランキング上位の3サービス「YouTube」、「ニコニコ動画」、「GYAO!」の利用者についても調査。1位の「YouTube」はスマートフォンからの利用者が3,000万人を超え、PCからの利用者の約1.6倍となった。同様に「ニコニコ動画」もスマートフォンからの利用者が、PCからの利用者に対し約1.7倍多かった。「GYAO!」だけは、PCからの利用者の方が、スマートフォンからの利用者に対し約1.7倍多いことがわかった。

各デバイスからの2015年1月における「YouTube」、「ニコニコ動画」、「GYAO!」利用者数

また、3サービスの利用者属性については、各デバイスのインターネット利用者全体の傾向と同様に、PCは男性、スマートフォンは女性の割合が高かった。「ニコニコ動画」については、PCから利用している34歳以下の男性の割合が28%と、他の2サービスよりも10ポイントほど高くなっている。

各デバイスからの2015年1月における「YouTube」、「ニコニコ動画」、「GYAO!」の利用者属性割合

そのほか、3サービスの利用時間と利用頻度についても調査している。3サービスともに、1回あたりの利用時間はスマートフォンよりもPCの方が長く、特に「ニコニコ動画」では、PCからの利用時間は約27分と、スマートフォンからの利用時間約3分と比べ、約9倍の差がみられた。

各デバイスからの2015年1月における「YouTube」、「ニコニコ動画」、「GYAO!」のポジショニングマップ

同社シニアアナリストの今田智仁氏は、「今回の調査で、サービスごとに利用者属性やデバイスによって利用回数、利用時間の傾向が異なることがわかった。これは、コンテンツの種類や、コメントを入力できるインタラクティブ性といったサービスの特徴も関係している」と分析。また同氏は、企業が動画を活用する上で「サービスの特徴を踏まえ、どのような消費者が、どういったシーンでどのデバイスから動画を見ているのかを考慮し、コンテンツを製作、配信していくことが重要」と指摘している。

(記事提供: AndroWire編集部)