VAIOは16日、同社が従来「VAIO Prototype Tablet PC」として展示会などに出展してきた試作PCの商品化を発表した。名称は「VAIO Z Canvas」。発売は5月を予定。店頭予想価格は200,000円台後半から。

VAIO Z Canvas

「VAIO Z Canvas」はクリエイター向けのWindowsタブレット。米国のクリエイター向けイベント「Adobe MAX」や放送関連展示会「Inter BEE 2014」、カメラ・映像機器の展示会「CP+2015」など、多くの展示会やイベントで試作PCとして展示し、実際に使用したクリエイターの声を取り入れて商品化された。

ディスプレイはアスペクト比3:2の、10点タッチ式12.3型液晶ディスプレイを採用。液晶のAdobe RGBのカバー率は95%以上で、解像度は2,560×1,704ドットと250ppiの表示性能を実現した。付属のキーボードはBluetooth接続で、片手でペン操作をしながら、もう一方の手でショートカットキー操作が行える仕様となっている。また、片手で倒したり起こしたりできる独自のスタンド機構も特徴。デジタイザペンも付属する。

Adobe MAXで展示された「VAIO Prototype Tablet PC」。表示イラストはPhotoShopアーティストとして著名なレイス・バード氏が同機で描いたもの

性能面では、同日発表された13.3型のフラッグシップノートPC「VAIO Z」と同じく、高密度実装の基板と高効率の冷却装置を組み合わせた「Z ENGINE」や、PCIe接続のSSDを搭載する。プロセッサには、Haswell世代のi7「H Processor」Quad Coreを採用。

詳細な仕様は明らかにされていないが、OSにはWindows 8.1 Pro 64bitを採用し、メモリは最大16GBを、ストレージは最大1TBを選択可能という。インタフェースはUSB 3.0×2、HDMI×1、MiniDisplayPort×1、ヘッドホン出力端子、Gigabit対応有線LAN、SDXC対応カードスロットなど。

本体サイズや重量、バッテリ駆動時間などは未定。

Inter BEEではキヤノンブースで「VAIO Prototype Tablet PC」を展示し、商品企画担当の伊藤ダイレクターが説明を行っていた