シマンテックは2月13日、Security Response BlogでAndroidアプリを使ってセクストーション(性的脅迫)を行うサイバー犯罪グループに関する注意喚起を行った。
これによると、サイバー犯罪者は、悪質なAndroidアプリを利用して連絡先を盗み取ったうえで、被害者のわいせつ動画を友人や家族にばらまくと脅迫。
2014年4月にはセクストーション事件に関与した容疑で複数の犯人が逮捕されたという報道があり、アジア諸国、特に日本と韓国で被害が広がっているという。
Androidアプリによる性的脅迫の手口は、犯罪グループはまず、さまざまなソーシャルネットワークから標的を見つけてメッセージを送る。たいていは、魅力的な異性を装ったもので、騙された相手には、わいせつな動画を交換しようと持ち掛ける。
被害者がわいせつ動画を送ってしまうと、今度は、あるアプリをインストールして続きはそのアプリで行うよう勧めてくる。このアプリは、通常ランダムなWebサーバーにホストされており、インストールして起動しても、特に何かを実行しているようには見えない。
悪質なアプリから要求されるアクセス許可 |
しかし、バックグラウンドでは、被害者の電話番号やアカウント情報などAndroidデバイスに保存されている個人情報を外部にアップロードし、デバイスに保存されている連絡先データもすべて盗み出す。
この後、攻撃は最終段階に移り、金銭を支払わなければ、わいせつ動画を被害者の連絡先にばらまくと脅迫する。内容が内容なだけに被害者は助けを求めにくく、数万円から数十万円を支払う羽目になるという。
性的脅迫アプリから身を守る方法をシマンテックでは、多くの場合、マルウェアに使われるアイコンやアプリ名は共通。アプリを構成するコードも、基本的に同じ。ただし、盗み取られた個人情報がアップロードされるURLは、それぞれのアプリで異なる。
シマンテックが最近確認したところでは、マイギャラリー、マイブログ、フォトボックス、オンラインチャットといった名前のアプリが攻撃で使われているという。
アプリをインストールするときには、要求されるアクセス許可が妥当なものかどうか常に確認することが重要で、要求されるアクセス許可がおかしいと感じた場合には、アプリをインストールしないようにする必要がある。
また、スマートフォンには、ノートン モバイルセキュリティなどのセキュリティアプリをインストールし、また、実際に会ったことがない相手とは、個人的なコンテンツ(特に性的なもの)を共有しないようにするよう呼びかけている