総務省は7日、スマートフォンアプリにおいて端末内の利用者情報が、適切に取り扱われているか、技術面から第三者が検証する仕組みの実証実験を、2月より実施すると発表した。

総務省が行う実証実験の具体的な流れ

総務省の「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会」では、スマートフォン内の利用者情報が、不正なアプリによって外部送信された事例を踏まえ、アプリ提供者等が利用者情報を適切に取扱うための具体的な指針「スマートフォン プライバシー イニシアティブ~利用者情報の適正な取扱いとリテラシー向上による新時代イノベーション~」を2012年8月に公表している。

その後、同研究会は2013年9月に「スマートフォン プライバシー イニシアティブII」を公表。個々のアプリ等について、利用者情報の適切な取扱いが行われているかどうかなどを、運用面、技術面から第三者が検証する仕組みが整えられることが望ましいと提言した。

これらの取組みを踏まえ、総務省では2015年2月より、スマートフォンアプリにおける利用者情報の適切な取扱いに関して、技術面から第三者が検証する仕組みに係る実証実験を実施する。

実施内容は、主に2つ。1つ目は、スマートフォンアプリによる利用者情報の外部送信の有無等を解析し、アプリ提供者が公開しているプライバシーポリシーとの突合を行う「第三者検証システムプロトタイプの構築」。2つ目は、開発事業者から提供されたアプリに対して、動的解析・静的解析及びプライパシーポリシー解析結果の整合性等に関する実証を行う「第三者検証システムプロトタイプを使った実証実験」。また、今後のプライバシーポリシーの普及・啓発のためプライバシーポリシー作成の支援に向けた検証も行っていくという。

同実証実験の対象となるのは、協力の同意を得られたアプリ開発事業者のアプリ。検証対象となるアプリの募集については、地方自治体、アンドロイダーなどの会社の協力を得るとしている。

(記事提供: AndroWire編集部)