9to5MacでMark Gruman氏が2015年の登場が噂される12インチMacBook Airのデザインに関する情報を公開した。実際にプロトタイプに触れたApple関係者から得た情報だという。Gruman氏は過去にSiriの採用、Google MapsのiOS標準アプリからの排除、iPadの128GBモデルの登場など数々のスクープをものにしてきた。また洞察力に優れたジャーナリストとしても評価されている。今回の記事の内容および掲載されている画像はプロトタイプをベースにしたもので、最終デザインではないが、そうしたデザインをAppleが試していることに関するGruman氏の解説は一読の価値がある。
12インチMacBook Airは、現行の11インチMacBook Airよりも幅が1/4インチ(0.635センチ)ほど短く、奥行きが1/4インチほど長い。ベゼルは全て細くなっており、12インチディスプレイを搭載しながら設置面積(footprint)はほぼ11インチモデルと同じだという。
本体サイズでもっとも違うのは厚みだ。11インチMacBook Airよりもずっと薄い。Appleは12インチMacBook AirをノートPCのポータビリティを再定義するような製品としてデザインしており、開発に関わっている人たちの間では「MacBook Stealth」と呼ばれているそうだ。存在に気づかれないほどの薄さと携帯性を実現するために、本体デザイン以外にも様々な試みが行われている。
ポート類は右側にUSB Type-Cポート、左側面にヘッドフォン出力とマイクがあるのみだ。現行のMacBook Airが備える標準USBポート、Thunderboltポート、MagSafe 2電源ポート、SDXCカードスロット(13インチMacBook Airが搭載)などが排除されている。USB Type-Cは転送速度10GbpsのUSB 3.1に準拠した小型コネクタで、裏表のどちら向きでもUSBプラグを差し込める。最大100Wの給電に対応しており、1つのUSB Type-Cポートが電源アダプタと周辺機器との接続を兼ねる可能性がある。Appleはこのプロトタイプ以外にも複数のデザインを試しており、最終製品が他のポート類を備える可能性はあるが、こうしたプロトタイプの存在から同社が大胆にポータビリティを追求しているのが伝わってくる。
トラックパッドが11インチMacBook Airのものよりも縦に長くなって、本体手前のエッジぎりぎりまで達している。Gruman氏はトラックパッド全体を押し込んでクリックするボタン機能を除いて極薄を実現している可能性が高いと見ている。また本体の幅が狭くなっているため、キーボードのキー同士の間隔が短くなっているそうだ。狭い幅でも操作性を損なわないように、キーレイアウトにも変更が加えられているというが、打ち心地への影響が気になるところだ。キーボードと回転ヒンジの間に排気口も兼ねたスピーカー用の小さな穴が空いている。