パナソニックが北米最大の家電見本市「2015 International CES」(米ラスベガス、1月6日-9日)のプレスカンファレンスにおいて、Firefox OSを採用した「Life+Screen」搭載スマートTVを発表した。CX850シリーズ、CX800シリーズ、CX650シリーズ、CX600シリーズなど4K Ultra HDシリーズが含まれ、2015年春から発売する。またFirefox OSベースのスティック型ストリーミングデバイスを開発するMatchstickが、同社のストリーミングプラットフォームを採用したハードウエアの開発でPhilips/AOC、TCLとの提携を発表した。

パナソニックは昨年1月にMozillaとの提携によるスマートTVの開発を発表していた。Life+ScreenスマートTVのユーザーインターフェイスは、TV機能、アプリ、Web、ネット対応デバイスからのコンテンツを簡単に扱えるようにデザインされている。例えば、"ピン"機能でブックマークすることでアプリやWebページ、ペアリングしたデバイスなどに素早くアクセスできるようになる。Firefox OSはWeb標準技術をベースにしているため、特定のプラットフォームに制限されることなく、Firefoxブラウザ、または対応するアプリケーションを備えたスマートフォンやタブレット、PCから柔軟に写真やビデオ、各種コンテンツをFirefox OSベースのスマートTVに転送できる。Life+ScreenスマートTVは対応アプリからのオンスクリーン通知に対応し、いずれ対応デバイスからの通知も実現するという。

パナソニックのCX850シリーズ

Matchstickは昨年10月にFirefox OSベースのスティック型ストリーミングデバイスのKickstarterプロジェクトに成功。5日(同)にストリーミングプラットフォーム「Flint」を発表した。これは同社のFirefox OSベースのストリーミング技術をオープンソフトウエア/オープンハードウエアで展開するもの。ハードウエアパートナーとなったPhillips/AOCとTCLは、2015年にHDTV、モニター、セットトップボックスなどにFlint技術を採用する計画だ。

Matchstickが開発するFirefox OSベースのストリーミングデバイス

Mozilla CTOのAndreas Gal氏は「パナソニックのテレビ、Matchstickのストリーミングデバイス、その他のFirefox OSデバイスによって、ユーザーは好みのコンテンツ(アプリ、ビデオ、写真、Webサイト)を異なるフォームファクタ(スマートフォン、タブレット、PC、TV)で利用できる。柔軟でいつでもアクセスできるWeb体験を楽しめる」と述べている。