Yahoo! JAPAN ビッグデータレポートチームは12月9日、ビッグデータ分析による12月1日から12月7日週のインフルエンザ状況を発表した。
12月1日~12月7日週のデータによると、某治療薬の検索数から推測される定点あたりの患者報告数は3.2(人/定点)となり、先週から倍に増え急激な流行感染拡大の段階に入ったことが予測値に表れた。
例年の傾向から、これより1カ月間ほどはウイルスの感染が拡大・蔓延に向かう時期となるため、十分な注意と予防対策が必要だ。今冬のインフルエンザは厚生労働省の発表どおり、昨年よりも3週間早い流行入りをしている。
また、「各都道府県別のインフルエンザ状況マップ」も発表。
これは、各都道府県における、インフルエンザ患者数の伸びと多さを表す図で、縦軸の増加率は前週と比べてインフルエンザ患者数がどれだけ伸びているか、横軸の検索割合スコアはその都道府県における定点患者数が増えているかについて表している。
今週は岩手県が増加率、検索割合スコアともに多く、もっとも流行が早い地域といえる。また徳島県や宮崎県などは上昇率が非常に高く、急激な蔓延に気をつける必要がある。
さらに、「インフルエンザの各都道府県別検索分布」においては、全国における各都道府県の「インフルエンザ」の検索割合を表している。
濃い赤の都道府県ほどインフルエンザへの関心が高く、患者数が多いと見られる地域となっており、今の時点でもっとも定点あたりの患者報告数が多いのは岩手県だという。
関東を中心とした東日本全体は西日本と比べると高い数値となっており、注意が必要だ。一方西日本では、奈良県や宮崎県といった地域で検索数の上昇が見られる。
厚生労働省による定点あたりの患者報告数とインフルエンザマップとの一致度を見るために、2014年第48週(11月24日~11月30日)の数値と比較。厚生労働省のデータを表す地図は、定点あたりの患者報告数を元に都道府県別検索分布の色分けと同じロジックを用いて配色をしている。
同社では、昨冬に公開した「ビッグデータ分析でみるインフルエンザ感染状況」で、厚生労働省より毎週発表されているインフルエンザの発生状況(定点あたりの報告数)を事前に予測し、リアルタイムでの感染状況の把握を行った。2014年も、ビッグデータレポートでは、インフルエンザの感染状況の把握に毎週取り組んでいく。