IDC Japanは12月4日、国内におけるWindows Server 2003サポート終了対応に関する調査結果を発表した。これによると、2014年末のWindows Server 2003採用x86サーバの設置台数は、2013年末の36万4000台(国内のWindows採用x86サーバ全体の22.3%)から15万4000台減少して、21万台(同13.1%)になる見込み。
2014年10月に実施した調査では、Windows Server 2003サポート終了への対応として「Windows Server2012を搭載したサーバを新たに購入する」が4割以上を占め、次いで「Windows Server 2003以外のOSを採用している導入済みサーバに載せ換える」が2割強だった。
用途としては、Windows Server 2003採用サーバ管理者の67.7%がファイルサーバとして稼働していると回答しており、これに、「電子メール/イントラ/情報共有システム」(24.0%)、「Webサイト」(18.6%)と続いた。
同社は、注目すべき点として、サポート終了後も「Windows Server 2003をそのまま使い続ける」はファイルサーバ用途で18.6%、ファイルサーバー以外の用途でも16.3%と2割近くを占めたことを挙げている。
従業員規模が小さい企業ではサーバの導入台数が少なく、Windows Server 2003採用サーバが残存している場合、多くの用途が同サーバ上で運用されている可能性が高いと考えられるという。
従業員規模の大きい企業においては対応済み、また、サポート終了予定の2015年7月に向けて、今後の対応が決まっているケースが多いと推測されている。
しかし、自社でWindows Server 2003のサポート終了対応が適切に完了しても、取引先が「Windows Server 2003をそのまま使い続ける」と判断している場合、その取引先を経由して自社の機密情報が漏洩するリスクが残ることになるという。
サーバーグループマネージャーの福冨里志氏は「ITソリューションの提供者がWindows Server 2003採用サーバの移行を啓発するのは当然だが、ユーザー企業は自社の取引先における対応状況にも気を配り、早期の対応を促すことが重要である」とコメントしている。