NECは17日、現行のベクトル型スーパーコンピュータ(スパコン)「SX-ACE」の後継機となる次世代ベクトルマシンの開発を発表した。

現行機と比較して標準ラックあたり10倍以上の性能を備え、「SX-ACE」の最大構成での性能と次世代ベクトルマシンの最大構成での性能を比較して、100倍以上となる数十ペタフロップスクラスの処理性能を目指す。なお、ペタフロップスは浮動小数点演算を1秒間に1000兆回行える性能を表す単位。

その上で、「SX-ACE」より消費電力を10分の1以下、設置面積を30分の1以下に抑え、運用効率を高める予定。これにより、従来機では会議室程度のスペースが必要であったスパコンの設置面積が、事務机程度のスペースで利用可能となり、電力料金も10分の1以下に節約できる。

想定用途も拡大し、研究者の個人利用から大規模データ処理を行うデータセンタでの利用など、幅広い性能レンジのラインナップを提供する予定。

現行のSX-ACE(最大8ラック)

SX-ACE(1ラック)