IDTは10月7日、LTE-Advanced無線バックホールやヘテロジニアスネットワークの同期のニーズを満たすとともにコストを削減する、IEEE1588の時間および周波数ジェネレータファミリを発表した。

同ファミリは、IEEE1588と同期Ethernet(SyncE)向けの同期管理デバイス(SMD)とポートシンクロナイザを含んでいる。SMD「82P338xx」ファミリは、IEEE1588では時間と周波数の生成の管理を、SyncEでは同期の管理を行う。ポートシンクロナイザ「82P337xx」ファミリは冗長SMD信号の間で選択を行い、システムのネットワークポートに正確な時間と低ジッタのクロックを提供する。

このうち、SMD「82P33810/14/31」は、安定しているものの高価な恒温槽付水晶発振器(OCXO)の代わりに、SyncE物理層からの周波数情報で安定化させる低価格な温度補償型水晶発振器(TCXO)を採用することで、IEEE1588クロックのコストを削減する。TCXOの安定化プロセスは自動で行われ、IEEE1588クロックリカバリソフトウェアに対して透過的であるという。

一方、ポートシンクロナイザ「82P33724/41」は、IEEE1588とSyncE向けに独立したタイミングチャネルを提供する。また、第3の独立したタイミングチャネルが汎用のレート変換向けに提供される。さらに、IEEE1588の冗長リファレンスとSyncEの冗長リファレンスでヒットレスリファレンススイッチングをサポートしている。これらのデバイスは、毎秒1パルス(1PPS)の同期信号と一組でクロックを受信することで、IEEE1588の時間リファレンスと周波数リファレンスを管理する。

なお、価格はSMDが1000個出荷時で30.00ドルから、ポートシンクロナイザが同12.00ドルから。すでにサンプル出荷を開始している。

SMD「82P338xx」ファミリとポートシンクロナイザ「82P337xx」ファミリ