米Microsoftは9月15日(米国時間)、人気ゲーム「Minecraft」で知られるスウェーデンのMojangと同社を買収することで合意したと発表した。買収金額は約25億ドル。MojangチームはMicrosoftのゲーム開発スタジオに加わるが、オリジナル開発者のNotchはMojangを去る。

Mojangの代表作であるMinecraftは、"Notch"ことMarkus Persson氏が中心となって開発したサンドボックス型ゲーム。PCのほか、ゲーム機ではXbox 360/One、PlayStation 3/4、モバイルではiOS、Androidに対応する。2009年のリリース以来、PCだけで1億回以上のダウンロードを誇るなど、大ヒットのゲームとなっており、Xbox 360ではこの2年間で20億時間がプレイされたという。

Microsoftによる買収後、MojangチームはMicrosoft Studiosに参加する。同スタジオはこれまで「Halo」「Forza」「Fable」などを送り出しており、クラウドとモバイル技術にフォーカスするMicrosoftの下、Minecraft愛好家はよりリッチでパワフルな環境でゲームを楽しめるとしている。

MicrosoftのCEOであるSatya Nadella氏はゲームがさまざまなデバイス上で利用されていることに触れながら、「Minecraftは素晴らしいゲームというだけではなく、活発なコミュニティを持つオープンなプラットフォーム」とし、買収は「コミュニティとMicrosoftの双方にとって新しいチャンスをもたらす」と意図を説明している。

買収は2014年中に完了を見込む。Microsoftは買収後もこれまでどおり、PC、iOS、Android、Xbox、PlayStationでMinecraftを提供する計画だ。

なお買収と同時に、Notch、Notchと共同でMojangを設立したCarl Manneh氏、Jakob Porser氏の3者はMinecraftを退社することを発表している。

「Minecraft」の画面。ユーザーのロイヤリティの高さでも知られており、PCでは有料顧客の約9割が過去1年以内にアクセスしているという