米Appleは9日(現地時間)に開催されたスペシャルイベントにて、同社が新たに開始する決済サービス『Apple Pay』を発表した。同日発表されたiPhone 6 およびiPhone 6 Plus を使い、店頭やアプリ内での決済を可能にするもの。10月より米国で提供が開始され、デパート、ドラッグストアなど全米22万以上の店舗で利用できる。

米国で10月より提供が開始される、アップルの決済サービス『Apple Pay』

同機能は、iPhoneに搭載されたNFCアンテナ、Touch ID、セキュリティエレメントと呼ばれる内蔵チップ、そしてPassbookアプリによって実現される。iPhone 5/5c/5sにおいても、Apple Watchと組み合わせることで利用が可能になる。

iPhoneだけでカード決済が可能に

決済にはユーザーのiTunesアカウントで利用しているクレジットカード/デビットカードをパスブックに登録して利用する。iPhoneのカメラで撮影して別のカードを追加することも可能で、この場合は銀行等に照会された後に登録される。

対応カードはAmerican Express、MasterCard、Visa、およびカードを発行している米6大銀行。これで米国内で利用されているカードの83%をカバーするという。

ユーザーはカードを選んでTouch IDに触れ、店頭に設置されたリーダーと通信することで支払いが完了する。カード番号はデバイス本体にもアップルのサーバにも記録されず、決済にはデバイスアカウント番号を使ったワンタイムナンバーが使われる。また、セキュリティコードも動的に生成される。

Apple Payを店頭で利用する際のデモムービーはこちら

また、Apple Pay対応アプリ内でサービスや製品を購入する場合は、支払い時に「Apple Pay」を選択し、Touch IDに触れるだけで購入が完了する。アカウントフォームや支払い情報・配送情報の入力も必要ない。

これにより、カード本体を持ち歩く必要がなく、氏名やカード番号が人目に触れることもなくなる。デバイスを紛失したり盗難された場合には、「iPhoneを探す」機能から紛失モードにすることでアクセスを不可にするか、iPhoneを消去することで情報を守ることが可能だ。

同社副社長のEddy Cue氏は、今回のイベントでApple Payについて「財布にカードを入れておくより安全」だと述べている。

同サービスは米国内にて2014年10月から開始される。日本でのサービスについては現時点で情報がないが、近いうちに世界各国で利用できるよう準備中だとしている。また、同サービスのAPIもiOS 8に合わせて開発者に提供される。