理経は9月4日、イスラエルSiklu製のVバンド帯に対応した高速無線LANシステム「EtherHaul-600T」の販売を開始したと発表した。

Vバンド帯は無線局免許が不要な周波数帯であり、すぐに運用を開始することができる。また、Wi-Fiのように輻輳している周波数帯ではなく、ビーム幅が2.5度と制限されているため、周波数干渉を避けることが可能。自治体防災システムの緊急・災害時における通信ネットワークの延長や、展示会やイベントでの仮設ネットワークとしての利用に最適であるという。

同製品は、Vバンド帯を利用し、最大1Gbpsの無線通信を実現する。57GHz~66GHz帯の周波数の特性上、酸素吸収により15dB/1kmの減衰が発生するが、減衰量をあらかじめ想定することにより、200m~500mの伝送が可能となっている。また、軽量・小型サイズで持ち運びし易い設計で、窓越しの設置が可能なのに加え、現行ネットワークの要件に合わせたネットワークインフラの強化として、二重化対策など、さまざまな用途に利用できる。さらに、WEB GUIベース、およびTelnetでの設定が可能な他、スループットの想定や年間稼働率を容易に計算できるツールも準備されている。

なお、価格はオープン価格。9月15日より出荷開始の予定。

イスラエルSiklu製のVバンド帯に対応した高速無線LANシステム「EtherHaul-600T」