オートデスクは8月29日、3D設計モデルのシミュレーションアプリケーションのラインアップ拡充を発表した。まず構造解析ソルバー「Autodesk Nastran 2015」を9月1日から発売し、3D CADアプリケーション上で稼動するCAD統合型構造解析アプリケーション「Autodesk Nastran In-CAD 2015」を2015年前半に発売するとのこと。

「Autodesk Nastran 2015」は構造物や機械部品の線形・非線形構造解析、動的応答解析、熱伝導解析などを行う有限要素解析(FEA)ソルバー。利用形態はデスクトップ コンピューターか、クラウドサービスかを選択することができる。また、従来から提供している「Autodesk Simulation Mechanical」と「Autodesk Simulation Flex」のサブスクリプション契約者には無料で提供されるという。

「Autodesk Nastran In-CAD 2015」は3D CAD「Autodesk Inventor」または「SolidWorks」上で稼動するCAD統合型構造解析アプリケーションで、「Autodesk Nastran」ソルバーを搭載し、CADのインターフェースからシミュレーションを行うことが可能となっている。

今回発表されたアプリケーションは、同社が5月にNEi Softwareから買収した「NEi Nastran」プラットフォームをベースに開発されている。これまで、同プラットフォームは航空宇宙や郵送機器など、設計性能に特に厳しい産業で利用されてきた。

同社はこの技術をラインアップに加えることで、さまざまな製品開発分野の設計部署から解析専門部署まで、幅広いシミュレーションのニーズに応えて事業を強化していくとコメントしている。

「Autodesk Inventor」上で稼働している「Autodesk Nastran In-CAD」の画面イメージ