Cypress Semiconductorと中国のファウンドリメーカーShanghai Huali Microelectronics(HLMC)は8月25日(米国時間)、Cypressの55nmプロセスノードのSONOS(Silicon Oxide Nitride Oxide Silicon)エンベデッドフラッシュメモリIPを使用したシリコンセルを開発したと発表した。

HLMCは、2014年1月にCypressから55nm SONOSエンベデッド不揮発性メモリ(NVM)プロセスのライセンス供与を受けた。同技術は、他のエンベデッドNVM製品にはない大きな利点を有する。具体的には、標準CMOSプロセスに挿入する際、他のエンベデッドフラッシュ技術では9~12枚の追加マスクが必要になるが、SONOSは3枚のマスクレイヤで済む。また、SONOSをベースラインCMOSプロセスに追加しても、デバイスの標準的な特性やモデルは変わらないため、既存のデザインIPが保持できる。この他、SONOSは高い歩留り、クラス最高の信頼性、10年のデータ保持期間、10万回のプログラム/消去エンデュランスサイクル、および高いソフトエラー耐性をもたらすという。さらに、Cypressでは、SONOSを40nmと28nmノードに小型化できる能力を実証しているため、将来のIP開発が促進されるとしている。

なお、今回の同技術を用いたシリコンセルは、スマートカードやモノのインターネット(IoT)アプリケーション向けに設計されたものである。HLMCのユーザーは、同技術とデザインIPを2015年後半から量産に利用できるようになる。