米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「スターダスト」が2006年に持ち帰った宇宙塵の中から、太陽系外に由来する可能性のある7つの微粒子を特定したと、NASAの研究チームが8月14日(現地時間)発表した。

同成果は米カリフォルニア大学バークレー校宇宙科学研究所の物理学者、アンドリュー・ウェストファル氏が率いる国際研究グループによるもので、米科学雑誌「Science」に掲載された。

同研究チームは2006年から8年をかけて、「スターダスト」が持ち帰った収集器のエアロゲルとその表面を調べ、今回の微粒子を特定したという。

特定された微粒子は数百年前の超新星爆発でできたと考えられており、化学組成とサイズはさまざま。比較的大きなサイズの粒子は雪のような、ふわふわとした構造をしていたとのこと。今後さらに分析が必要だが、もし確認されれば太陽系外の物質の採取は世界初となる。

同研究クループは、もし今回の微粒子が太陽系外由来ならば、今まで天体観測によって推測することしかできなかった宇宙塵についてより詳しく知る重要な手がかりになるとコメントしている。

探査機「スターダスト」のCGイメージ。(C) NASA/JPL