米国時間の12日に、米Appleが社員構成データを初めて公開した。テクノロジー企業は男性優位で、人口比率に対して黒人やヒスパニック系の社員が少なすぎると指摘されており、情報開示を求める声に応えた形だ。これまでにGoogle、Facebook、Yahoo!、Twitterなどが社員構成データを開示している。

全体(グローバル)の男女比率は、男性70%、女性30%。技術系職では男性が80%と多く、管理職も72%と男性の比率が高い。非技術系職は男性65%、女性35%だ。

米国における人種構成は、白人が55%、アジア系が15%、ヒスパニック系が11%、黒人が7%。技術系職においてもヒスパニック系が7%、黒人が6%と、これまでに社員構成データを公開したテクノロジー企業の中でヒスパニック系や黒人の比率が高い。

Tim Cook CEOは「このページの数字には満足していない。これ(多様性の問題への対応)は新たなものではなく、われわれはかなり以前から改善に取り組んできた」と述べている。テクノロジー企業や産業だけで解決できる問題ではなく、Appleは製品作りにおいて人々にチャンスをもたらすクリエイティブなツールの提供に努め、また経済的に困難な学校にテクノロジーを提供するConnectEDへの寄付、Human Rights CampaignやNational Center for Women & Information Technologyを支援して若い女性のテクノロジーや科学への関わりを促すなど、社会貢献を通じた改善にも力を注いでいる。