日立ハイテクノロジーズは8月4日、低真空下で2次電子像観察が可能な高感度検出器を搭載した卓上顕微鏡「Miniscope TM3030Plus」を発表した。

卓上顕微鏡は、光学顕微鏡より高い倍率での観察に利用できるのが特徴だったが、近年は従来の電子顕微鏡ユーザーが電子顕微鏡の上位機種のスクリーニング観察を目的とすることも増えており、卓上顕微鏡に求められるニーズも多様化している。同製品では、こうしたニーズに対応するため、新たに2次電子検出器を搭載した。従来機種は、試料の組成や凹凸情報を得ることができる反射電子像の観察のみに対応していたが、上位機種で採用している高感度低真空2次電子検出器を搭載することで、試料表面の微細形状が観察できる2次電子像の観察も可能となった。また、低真空機能により、試料の前処理を行うことなく、2次電子像と反射電子像の迅速な観察・分析が可能となり、幅広い用途に対応した鮮明な画像観察を提供するとしている。

卓上顕微鏡「Miniscope TM3030Plus」

(左)反射電子像と(右)2次電子像