ZMPは7月17日、自動運転技術や、先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver Assistance System)開発向けに、4台のレーザレンジセンサを使用してクルマの全周囲360度をセンシングする「全周囲センシングパッケージ」を発表した。

同製品は、4台の2次元レーザレンジセンサと、計測の様子をすぐに確認可能なビューワサンプルプログラム、センサ情報を利用するための開発環境(SDK)から構成されており、周囲360 度に渡り、車両や歩行者、障害物などの検出に利用可能。サンプルプログラムおよびSDKを付属しているので、すぐに活用することができる。さらに、付属のビューワで、車体サイズや車体に取り付けたセンサの位置・角度、表示するセンサ範囲(角度)の指定を確認しながら簡単に設定できる。

一方、ADASの開発や、自動運転における自車の位置推定には、周囲の状況の把握が必要となる。また、レーザセンサを車体に取り付ける場合、車両の座標系とセンサの座標系を、計算によって合わせる必要がある。同パッケージでは、SDKを用いて車体の大きさ、センサの位置を設定することにより、4台のセンサからのデータを同じ座標系で取得することが可能となり、車両とセンサ出力結果の位置関係を直観的に把握することができる。この他、自動車だけでなく、建設機械、農業用機械などの業務用車両、移動ロボットのセンシングシステムとしても活用できる。

なお、価格は230万円(税別)。すでに受注を開始している。

(左)センサ取付車両、(右上)車両側面に取り付けたセンサ、(右下)前面に取り付けたセンサ

センシングイメージ

ビューワサンプルプログラム画面。4台のセンサからの情報が色分けして表示されている