JFEスチールは7月15日、東日本製鉄所鉄粉工場において、高機能鉄粉商品「クリーンミックス」の生産能力を増強することを決定した。

1989年に販売を開始した「クリーンミックス」は、黒鉛粉や銅粉を特殊な処理によって鉄粉に付着させたプレミックス鉄粉で、主に自動車などの焼結部品に適用されている。

これまでJFEスチールは、常温プレスで高密度成形が可能な「クリーンミックス HDX」、プレス成形後の金型からの成形体の抜出が低荷重で可能な「クリーンミックス LX」、焼結体の切削性を改善する「クリーンミックス JFMシリーズ(JFM3、JFM4、JFMX)」、成形時の充填重量を安定化させる「クリーンミックス ZERO」など、商品ラインアップを拡充してきた。

世界の自動車生産台数の増加に伴う焼結部品市場の伸長もあり、同社の鉄粉商品に占める「クリーンミックス」の割合は、2010年度の43%から2013年度は48%に増加しており、今後も「クリーンミックス」の需要は増加することが見込まれている。

このニーズに応えるため、このたび生産能力の増強を決定。増強により、「クリーンミックス」の生産能力は現在の2.8万トン/年から3.5万トン/年へと25%増加するという。