レイ・ファン・カルロス大学のLSUB研究チームは「Laboratorio de Sistemas」においてPlan 9やNixの設計に近い新しいオペレーティングシステム「Clive」を開発中であることを伝えた。「Clive」はクラウドでの利用を想定したオペレーティングシステムとされており、アプリケーションそのものを動作に必要になるライブラリ込みでコンパイルして直接ハードウェア上で動作するバイナリを生成するといった特徴がある。仕組みはXenプロジェクトの提供している「Mirage OS」に近いといえる。

現在開発段階にあるとしており、最終的にはCSPライブなスタイルのインタフェースを提供することを目指しているという。アプリケーションはチャンネルを経由してネットワーク、パイプ、そのほかのI/Oを経由したコミュニケーションが可能。開発言語としてはプログラミング言語Goを採用しているという説明もある。

クラウド向けのオペレーティングシステムはほかにもいくつかあり、Linuxなどのベースとしたフルスタックのディストリビューションもあれば、不要なソフトウェアを排除し必要最低限のソフトウェアに限定して軽量高速化したタイプのオペレーティングシステム、Mirage OSやCliveのようにOSというよりも直接マシン上で実行できるバイナリを生成するタイプのものなどのいくつか異なるアプローチが存在している。