ザイナスは、近距離データ通信機能「iBeacon」を活用した電子名刺交換システム「iBeContact」を開発した。同システムは5月23日にアップデートを行うビジネス向け無料iPhoneアプリ「bizConscious」に搭載される。
iBeContactは、iPhoneおよびiPad(iOS 7)に搭載されている近距離データ通信機能iBeaconを利用した電子名刺交換システム。従来の名刺(連絡先)交換アプリでは、QRコードを読み取ったり、Wi-Fiなど同一ネットワーク上に接続する必要があったが、iBeaconを活用することで近くにいるiBeContact利用者を認識。お互いに認識したあとリストから相手の顔写真を選択し、画面上の自分の名刺を相手に向かってフリックするだけで相手の画面に名刺が入っていく仕組みになっている。
iBeContactではアプリ同士がiBeaconのグループIDをコピーすることで、次第に共通のグループIDが伝染し広がっていく技術「インフルエンス ビーコン ネットワーク」を採用。通常、iBeaconの認識範囲は半径20m程度だが、この技術を使うことで入り組んだ商店街やショッピングセンター、イベント会場など広い範囲の利用者のグループ通信を実現した。大規模なセミナー会場でも全体をカバーでき、一度に1000名以上でも送受信できるので講師が受講者全員と同時に名刺交換することも可能となる。
電子名刺には受け取る相手側端末の言語設定が英語になっている場合は自動的に英語の名刺、中国語や韓国語であればそれぞれ相手に合わせたものが渡される「マルチリンガルスイッチング」方式を採用。国際的なイベントの場でも活用できる。