Xilinxは、Softly Defined Networksを実現するソリューションを発表した。

同ソリューションにより、ネットワークシステムのプログラマビリティとインテリジェンスを、コントロールプレーンからデータプレーンまで拡大することが可能になる。プログラマブルなデータプレーン機能は、SDNet(Software Defined Specification Environment for Networking)によって実現される。SDNetは、ソフトウェアで定義された仕様や機能を同社のAll Programmable FPGA/SoCへと自動的にコンパイルすることができる。

従来のSDN(Software Defined Network)アーキテクチャはデータプレーンを処理するハードウェアが固定されており、コントロールプレーンへのサウスバウンドAPIコネクションも限られている。それに対し、Softly Defined Networksは、プログラマブルなハードウェアベースでのデータプレーンを基盤としており、コンテンツにインテリジェントに対応できるだけでなく、コントロールプレーンへのサウスバウンドAPIコネクションも豊富である。これにより、プロトコルの複雑さに関係なく、ワイヤスピードサービスをサポートしたり、フローを識別できる柔軟なサービスを提供したり、100%のラインレートで動作中にヒットレスでの(中断することなく)切り替えが可能になる。

これらの能力によって、通信事業者やMSO(複数CATVサービス統括事業者)は、既存サービスを一切停止することなく、またハードウェアの再検証やトラックロール(機器取付出張サービス)の必要なしに、差別化されたサービスを提供できるようになる。このため、設備投資費やオペレーションコスト、市場投入に要する期間をこれまでにない規模で削減できる。また、ネットワーク機器プロバイダも、コンテンツを識別できるデータプレーンハードウェアを配備し、それをSDNet環境によってプログラムできるため、広範な差別化が可能になり、多機能で柔軟なSoftly Defined Networksから同様のメリットを引き出すことができる。

また、Softly Defined Networksソリューションでは、SDNetとXilinxのAll Programmable FPGA/SoCによって、サービス品質(QoS)と柔軟性の向上、フローとセッションを識別する能力、完全にプログラム可能なハードウェアデータプレーンとI/O、ユーザー定義の機能を含めたNFV(ネットワーク機能の仮想化)をワイヤスピードでサポート、1G~400Gまでスケール可能なラインレートといったメリットがもたらされるとしている。