米連邦巡回控訴裁判所は5月9日(米国時間)、AndroidがJavaの著作権を侵害しているとして米Googleを訴えていた米Oracle対Googleの訴訟で一審を覆し、「Java SPIコードは著作権の保護に該当する」との判断を示した。

この訴訟は2010年、「AndroidはJavaの知的所有権を侵害している」としてOracleがGoogleを提訴したことに端を発する。2012年5月、カリフォルニア州北部連邦地方裁判所は、特許については侵害を認めず、APIの著作権については著作権の対象ではないとする判断を示していた。

問題とされているAPIパッケージは37個あり、コードの宣言、構造、順序、構成(SSO)をJavaから無断でコピーしたとOracleは主張していたが、これが却下された形となる。Oracleはこれを不服として2013年2月に控訴していた。

控訴裁は今回、一転してこれらは著作権の保護対象になると判断した。「地裁は著作権の対象となる/ならないの境目、違法行為となる範囲などを定めていない」と記している。

Googleが主張するフェアユース(公正な利用)についても「相互運用の懸念を含むフェアユースの主張を、著作権化の分析に取り込むことも誤っている」とし、地裁に差し戻した。

Googleはソフトウェアコードに著作権は適切ではないと主張、特許の対象となるが著作権の対象にはならないとの見解を示したようだ。一方で、後に業界標準となった作品が著作権の対象外となるというGoogleの主張は受け入れられないと地裁は裁定している。

「Googleは自分たちでAPIパッケージを構築し、開発者がそれを採用するように"陳述"できたが、すでにある開発者コミュニティを活用すべくOracleの既存のものをコピーすることを選んだ」と続けている。

Oracle対Googleの訴訟の判決