ジェイアイエヌは13日、八方向の視線移動とまばたきのリアルタイム測定が可能な、三点式眼電位センサー搭載メガネ「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」を発表した。Bluetooth経由でスマートフォンやPCなどと連携し、オフィスでの疲労指数の可視化やドライブ中の眠気の感知、フィットネス時の活動量計算などへの応用を見込む。発売は2015年春。価格は未定。

JINS MEME

人間の眼球は角膜側が正、網膜側が負の電荷を帯びており、その電位差を眼電位という。「眼電位センシグ技術」は、眼球運動にともなう眼の周り電位差(眼電位)を検出する技術。「JINS MEME」では、鼻パッドと眉間部の3点に眼電位センサーを搭載し、八方向の視線移動とまばたきのリアルタイム測定が可能となる。

「JINS MEME」で取得したデータは、専用アプリを通じ、オフィスでの疲労指数の可視化や、ドライブ中の眠気の検出およびアラート機能、フィットネス時の重心検知や活動量計算などへの利用を想定する。

眠気の検出では、眠い時に発生する眠の特有の動きを検知する独自アルゴリズムを構築し、ドライバーの眠気の兆候を検知・警告する。フィットネスでは、本体に内蔵した加速度・角速度(ジャイロ)センサーで頭部の動きを検知し、運動中の体の傾きなども手軽に把握できる。

対応デバイスとはBluetooth 4.0で接続。対応アプリケーション開発環境はWindows、Mac、Linux。付属アプリはWindows、Mac、iOS、Androidに対応予定。2014年秋をめどに、開発者向けにAPIの提供も予定する。

製品ページでの開発者向け告知

「JINS MEME」のデザインは、アウディなどの自動車デザインで知られる和田智氏が監修し、従来のメガネデザインを維持しながらテクノロジーを融合させたとする。鼻パッドと眉間部に三点式眼電位センサーを装着。テンプルエンドにセンサーやバッテリ類を収めた。バッテリはリチウムイオンバッテリで、連続使用時間は約8時間。重量は約36g。

同社は「アイウェアの中心的役割であった『外を見る』という機能からのパラダイムシフトに挑戦」したとし、約4年をかけて商品化を実現。現代人の疲れや眠気などの重要情報を可視化・管理する「JINS MEME」の投入により、センシング・ウェア市場の創造を目指すという。

「JINS MEME」告知ページ